水際の鏡像

ライブや舞台のはなし

初めてTHE YELLOW MONKEYのライブに行った日(THE YELLOW MONKEY SUPER JAPAN TOUR 2016 9/10、9/11)

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THE YELLOW MONKEY SUPER JAPAN TOUR 2016、9/10、9/11公演に行った。
写真は9/11公演のときに撮ったものです。よく晴れていてライブ日和だった。

……めちゃくちゃ良いライブだった。今年行ったライブの中で一番楽しかった。再集結だからとか、15年振りだとか、そのような感傷に浸らずに、全力で満足できるライブだった。

自分語りを交えつつ、ライブの感想などを残しておく。

(というか、ほぼ自分語りです、ごめんなさい。多感な時期にTYMを聴いていたのでついあの頃の気持ちのまま書いてしまう。あとエマファンなのでかなりエマに関してのレポです)

 

私が初めてTHE YELLOW MONKEYに出会ったのは中学生のときだった。
今、2016年の私が当時の私になにか言うことができるなら、「いつかSUCK OF LIFEをライブで観られる日が来るよ」と、教えてあげたい。

 

TYMを真剣に聴き始めたのは2009年か2010年のことだったと思う。
当時の私はTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTが好きで、解散後ながらもCDやDVDを購入したり、当時の雑誌を集めたりしていた。段々、TMGEと同時代のバンドも聴き始めるようになり、BLANKEY JET CITYを聴き出し、その流れでTYMも聴くようになった。私の年代にとって、吉井和哉といえばソロで活動しているイメージの方が強かった。

札幌という地方都市で、学校と塾、たまに部活(美術部......)の淡々とした日常を送る中学生にとって、TYMは何もかも非日常だった。邦楽ロックとも、ヴィジュアル系とも異なる華やかな見た目と、セクシャルだったり、個性的だったりする歌詞。「SUCK OF LIFE」のライブパフォーマンス。何もかもが新鮮で、魅力的だった。

 

私が一番衝撃を受けたアルバムは、「ジャガー・ハード・ペイン」だった。
このアルバムは、「ジャガーが死ぬ以前に祖国に残してきた恋人マリーの魂を見てしまったため、肉体が滅んだことにも気付かず、魂だけが時を超え50年後の1994年にタイムスリップしてしまい、時代のズレを感じながらも恋人マリーを探す」(jaguar hard pain 1944〜1994 - Wikipediaより)というストーリーを持ったコンセプトアルバムだ。
コンセプトアルバムを聴くこと自体が初めてで、アルバムの世界観に夢中になった。

 

1曲目の「SECOND CRY」の

THE YELLOW MONKEY/歌詞:SECOND CRY/うたまっぷ歌詞無料検索

僕はジャガー 確か殺された
僕はジャガー あの娘の前で

といった歌詞に始まり、

「RED LIGHT」の

THE YELLOW MONKEY/歌詞:RED LIGHT/うたまっぷ歌詞無料検索

君の大切なVAGINAが泣いてる

「遥かな世界」の

THE YELLOW MONKEY/歌詞:遥かな世界/うたまっぷ歌詞無料検索

石で性器をつぶしても
君を好きでいられるから

というような歌詞は、中学生だった私にとって刺激的で、おそらく私の言語感覚はTYMから影響を受けているだろうと思う。

中3の、受験勉強で単調な日々を支えてくれたのはTYMの音楽だった。ほとんど担任として機能していないような教師と、受験勉強のストレスを抱えた中学生たちで、クラスの雰囲気は最悪だったことを覚えている。
滑り止めで受験する高校の見学に行った帰りに、「何もかもつまんない」と思いながら、縋るような指で再生したのは「SUCK OF LIFE」で、中学校の卒業式の日に友達と行ったカラオケで歌ったのは「プライマル。」だった。

結局、第一志望の高校には落ち、「何もかもつまんない」と思った滑り止めの高校に通うことになる。高校時代も勉強ばかりしていた。

大学に入学し、1年生と2年生はほとんどバイトと勉強で終わった(暗い青春だ......)。
それでも、1年と2年の間に取得上限単位を全て取得しており、いわゆる「フル単」だったので、3年は少し時間に余裕ができそうだなと思っていた時期に私の耳に飛び込んできたのはTYMの再集結のニュースだった。すぐにFCに入会し、地元である札幌の公演に申し込んだ。

運よくFC枠でチケットを取ることができ、2日間とも行くことができた。
前置きが長くなったが、以下MC覚書やネタバレを含む感想。

 

  • 9/10

まさかのエマ側アリーナ3列目という席で最高だった......。

ライブ前からステージのモニターにカウントダウンの数字が表示されるのでいよいよなんだな、と盛り上がれるのがよかった。

01.プライマル。
まったくネタバレを知らずに行った(公式のネタバレなども避けていた)ので1曲目で感極まる。「卒業おめでとう」から始まるライブ。この曲は紗幕にメンバーのシルエットが映り曲の最後で幕が外されるので、演出も好きだった。
この「プライマル。」が鳴り響いた瞬間に、真駒内セキスイハイムアイスアリーナにいた21歳の私は、15歳の私に戻っていた。雪が降り積もる深夜に、TYMを聴きながら勉強したこと。中学の卒業式の日にカラオケで歌った「プライマル。」のこと。「思い出は重荷になると言う」と言いながら、あのカラオケボックスの中に捨てたはずのどうしようもない中学生活のこと。一旦、「プライマル。」と句点を打って終わらせたはずの日々を、別に捨てたくないなら捨てなくてもいいんだよと言ってもらえて(言ってもらえたような気がした)、また続きの日々を始めてくれることで、中学生時代の私が救われたような気がした。
02. 楽園
03. Love Communication
めっっっちゃ楽しい。もうこの辺りから個人的な思い入れはぶっ飛んで、ただエマ側アリーナでエマをガン見しながら踊るだけになってた。ラブコミのライブこんなに楽しいんだなー!!!
04. LOVE IS ZOOPHILIA
05. A HENな飴玉
06. Tactics
07. LOVERS ON BACKSTREET
「家族をなくした娼婦の歌です」という説明で始まるラヴァーズ。
08. 薔薇娼婦麗奈
まさか麗奈が聴けると思っていなかったので嬉しい。
09. 球根
球根前にエマのソロギターコーナー?があって、モニターを隠す準備をする感じだったかな。球根はもうロビンの表現力が凄すぎて。
10. カナリヤ
球根→カナリヤの流れが好き……。「19にもなったのに悲しみが欲しいのはなぜ?」「たとえ空が晴れていても全然忘れてない」この歌詞のカナリヤを19歳のときに聞きながら19にもなったのに悲しみが欲しいのはなんでなんだろうなー、と一人感傷に浸っていた記憶があります。カナリヤ大好きです。
11. HOTEL宇宙船
エマとロビンの脚上げ(で合っているよね?)が最高。
12. 花吹雪
花吹雪!!!私がTYMで一番聴いた曲。
13. 空の青と本当の気持ち
エマのギターソロが気持ちいい。ギターソロのときのロビンが空を飛ぶ仕草をするのとか好きです。
14. ALRIGHT
いやーいい曲だよねえ……。歌詞が沁みる。ALRIGHT前に当日その瞬間までを撮影した映像を使う演出があって(あったよね?)凄いなあと思った。
15. SPARK
16. 見てないようで見てる
エマとヒーセが顔を近づけながら弾くところが可愛くて好き。
17. SUCK OF LIFE
さっくー!!!!!!!中学生の私がどれだけこの曲をライブで、生で観たいと思ったか……。この日はロビンがエマの左手首を掴んでいた気がします(最終日は右手首を掴んでいた)
18. バラ色の日々
さっくからのバラ色の日々。この流れも好き。
19. 悲しきASIAN BOY
ロビン「イエッサー!」
私ら「イエッサー!!!」
とりあえず一緒にイエッサーをやる瞬間が楽しすぎる。これ書いていたらライブ行きたくなってきた……。イエッサーのときに特効の爆発みたいなやつがあった気がする。

アンコール
20. Romantist Taste
これわりとずっとイエッサー振りで、個人的には超楽しいので大好きです。またライブで聴きたい。
21. BURN
BURNのサビ辺りで特効の炎がずっと出ていた。アリーナ席のいいところは特効の炎の熱が伝わってくるところ。
22. BRILLIANT WORLD
23. WELCOME TO MY DOGHOUSE
この曲も楽しい……そして格好いい……。
24. JAM
「プライマル。」で始まって「JAM」で終わるセットリストが完璧だなあと思った。JAMでガツンと締まって綺麗に終わるライブ。

 

  • その他MC等覚え書き(※ニュアンスです)

エマ前半で片手投げチュー、後半で両手投げチューしてた


ロビン「バンドブームの頃に活動していて、ボーダーのTシャツに髪の毛を立てた人たちばっかりだったのに俺たちは暑苦しいロン毛で(このときにエマがエマの髪の毛ふわっと触っていた)......オカマみたいな格好で(ロビン、ヒーセの方を見る、ヒーセが何だよー!って感じでリアクションしていた)」


さっくのメンバー紹介ロビン「うちのお殿様!うちの役所広司!うちのテルマエロマエ!」ロビン「昨日一緒にセブンイレブンで買い物してて、ぷよチョコ買おうか迷ってた」
ぷよチョコ(もちぷにゃのチョコ味か?)を買おうか迷う51歳。


ロビン「今日15年ぶりの新曲(砂の塔)が発表になって、本当はやれたらよかったんだけどできたばっかりで覚えてないのでやりません」
客\えー!!!/
ロビン「えー!!!じゃない!!!」


ロビン「THE YELLOW MONKEYは!!!絶対に解散しません!!!」「メンバーが死んでも続けます!!!絶対に解散しません!!!」

なんかの曲でエマが指差しながらギターを弾いていたときロビンも近寄ってどこ指してるの?って感じで見ていた

ステージ上でも撮影スタッフのひとが入って撮影があるんだけど、スタッフのひともめちゃくちゃ笑顔で撮影していてすごくよかった


あとメンバー同士が笑顔で演奏していて、自分の立ち位置にずっといるんじゃなくてお互い近づいていって一緒に演奏していたのが印象に残った。バンドの雰囲気が良い。

エマの衣装にチェーン?鎖?みたいなのがついていたのが気になる。かわいかったなー。なんかの雑誌に載るかなー。

 

 

  • 9/11(ツアー最終日)

この日、真駒内セキスイハイムアイスアリーナの外に開演前にメンバー出てきたんだよね……。私開場すぐに入ってしまったので遭遇できず。無念。でも解散しないんだし、またいつかそういう機会もあるだろう。


01.プライマル。
02. 楽園
03. ROCK STAR
もう「死んだら新聞に載るようなロック・スター」だよなあとしみじみしてしまった。「幻覚が足りない 君の目をちょうだい」という歌詞はやっぱり好きです。
04. Chelsea Girl
チェルシーガール好きなので聴けてよかった……これもライブで聴くと楽しい曲。
05. TVのシンガー
ロックスター→チェルシーガール→TVのシンガーの流れ、テンションが上がるのでとても楽しい……。
06. Tactics
07. LOVERS ON BACKSTREET
08. FINE FINE FINE
09. 球根
10. カナリヤ
11. HOTEL宇宙船
12. 花吹雪
13. 空の青と本当の気持ち
14. ALRIGHT
15. SPARK
16. 見てないようで見てる
17. SUCK OF LIFE
18. バラ色の日々
19. 悲しきASIAN BOY

アンコール
20. パール
21. LOVE LOVE SHOW
22. BRILLIANT WORLD
23. WELCOME TO MY DOGHOUSE
24. JAM

 

  • MCなど

ロビン「札幌ー!ツアーファイナル!真駒内!!!(※前日間違えたからこの真駒内は強調してた)稚内!!!」「奥まで入れて長万部!」

ツアー最終日のSUCK OF LIFEについて
絡み前にエマがエマのシャツの両袖を捲って準備
ギターのアレ
一通り終わった後、ロビンが立ち上がる
エマの頬を両手で挟んで軽く唇にキス(※思いっきりモニターに映し出される)
キス終わり、エマは指の腹を一本唇に当てて照れていました


さっく終わりのロビンMC「……終わりました。いただきました。再集結後、初めてのキッス。あの頃にはなかったお髭が痛い」
お髭が痛い~って言われたときのエマは髭の辺りを触りながら笑っていた

さっくのときのエマに対するメンバー紹介
ロビン「私の恋人!ご婦人たちの心を引っ掻き回す!」「痒いんだろ!?」

SUCK~でロビンが舐め回してるレスポールのトグルスイッチに関して話すロビン「これ何十万もするんだよ、最終日に飲んじゃおうかと思ったんだけどやめてくれって」
エマ笑顔で黙ってトグルスイッチを外してロビンに渡す
エマから受け取って口に入れて飲み込む(ふりをする)ロビン「明日出てくるから、これが本当のトグロスイッチ......喋りにくいよ」
きちんと口から出していました

メンバー紹介?かなにかのエマギターソロのときに、会場指差しながらギター弾くエマの後ろで、エマの真似をしながらロビンも指差しをして同じ方向に動いていた

結成当時の話でキラーメイからTYMに加入してもらったエマ、でもすぐに辞めたいって電話してきたってところでエマの口調を真似しながら話すロビン
それに対してエマは手をひらひらさせて参ったなあって仕草をしていた

メンバー紹介?のときにアニーのドラムに近寄って笑顔で弾くエマと同じく笑顔のアニーの菊地兄弟をみたロビン「きっと八王子の実家ではこんな感じだったんですよ」

ステージからはけるとき?か何かに菊地兄弟が銃撃戦して遊んでいた
ドラムスティックを銃にして遊ぶアニー、エマに撃たれてステージを華麗に転がるアニー

エマファンなのでほとんどエマ周辺のレポですみません……。
Twitterに載せたものを自分用にまとめた感じで。

 

  • ライブ全体として

真駒内公演に関しては、本人確認とか、会場前の事前本人確認がきちんとしていてよかった。1日目にはFCのくじでステッカーが当たって結構嬉しかったです。

 

本当にずっと楽しくて、ライブが終わってからも楽しい余韻がずっと続いている。
新曲の砂の塔も、年末の武道館、メカラ ウロコ・27も(チケット取れたらだけど……)行きたいなあと思っているので楽しみです。
TYMとこれから一緒に過ごしていけることが純粋に嬉しい。人生は捨てたもんじゃないなと思えた。