水際の鏡像

ライブや舞台のはなし

小山慶一郎さんに似合う曲 1曲目『MIND CIRCUS』(不定期連載)

 

小山慶一郎さんに似合う曲があまりにもこの世界に多いので、不定期で「小山慶一郎さんに似合う曲」を選んで勝手に連載することにした。

 

 

NEWSメンバーに歌ってほしい曲20選+α - 水際の鏡像

以前に書いたこの記事で、音楽とNEWSを語りたい欲求が多少は解消されたのだが、どうにもこうにも音楽に青春、というかほぼ魂を捧げてしまったので1度では音楽と小山さんを語りたい欲求を完全に解消できなかった。

ということで、私が飽きるまでは、しばしお付き合いを。

文章は、相変わらず全体的に中二病が治っていない感じです。

 

 

記念すべき第1回目の連載に選んだ曲は、中谷美紀の『MIND CIRCUS』だ。

とりあえず何といってもこの歌詞を読んでほしい。

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……最高。

そもそもが作詞が売野雅勇、作曲が坂本龍一、歌が中谷美紀という最強タッグで世に出された曲なので名曲じゃないわけがない。

売野雅勇中森明菜の『少女A』や郷ひろみ2億4千万の瞳 -エキゾチック・ジャパン-』、チェッカーズの『涙のリクエスト』など数々の大ヒット曲を作詞しているので、おそらく誰もが1度は耳にしたことがあるだろう。KinKi Kids近藤真彦の曲も作詞している。

売野雅勇の歌詞が素晴らしいということについて語っていると非常に長くなるので、とりあえず歌詞の内容に移る。

まずこの完璧な歌い出し。

 

君の誇りを汚すものから 君を守っていたい

野蛮な街に心が 負けてしまわないように

 

 

 

……わかる。

守っていたい。

 

 


「わかる」の一言で済ませている場合ではないので、私がなぜこの曲を選んだかについて説明する。

ここで私が考える「君の誇りを汚すもの」とは、週刊誌の記者や、心無い言葉でアイドルを傷つけようとする人たちのことだ。
また、「野蛮な街」とは日常的に殺人や強盗が繰り返されるこの世界のことだと考える。

日本でも世界でも、毎日多くの犯罪や災害が起こり、テレビ放送や新聞などのマスメディアによって私たちに伝えられる。また、インターネットやスマートフォンの急速な普及で、私たちは膨大な量の情報が氾濫する社会での生活を強いられることになった。

小山さんは現在報道・情報番組である日本テレビ系列『news every.』で月曜から木曜までキャスターを担当している。everyの控室では新聞全紙に目を通しており(日本テレビ系列『人生が変わる深イイ話』2016年1月25日放送分参照)小山さんが目にしている情報も膨大な量であると推測できる。

一般紙と呼ばれるような新聞は、経済面や文化面などいくつかの面で構成されているが、夕方の報道番組で主に扱われる話題は事件や事故、裁判についての社会面であろう(多分)。

 

悲しい世界を浄めるように 街角で微笑って

 

残虐な事件や悲惨な事故の話題を知り、それを他者へと伝えていかなければならない立場にある小山さんが、everyのお天気コーナーや、キャスターとしてではなくアイドルとして出演している音楽番組でそっと微笑む瞬間、その微笑みは、まるで、悲しい世界を浄めるために存在しているもののように思える。

 

偽りだらけのこの世界で

愛だけを信じてる

君の優しさは 傷口だけど 君のKNIFE

 

ここで、2016年3月9日に発売されたNEWSのアルバム『QUARTETTO』通常版に収録されている小山さんのソロ曲のタイトルを思い出してほしい。

 

新たなる出発点を祝って――NEWS『QUARTETTO』全曲レビュー - 水際の鏡像

 

そう。

『愛のエレジーだ。

思いきり「」とソロ曲のタイトルに入れてしまうくらいなので、おそらく小山さんも「偽りだらけのこの世界で愛だけを信じてる」のだろう(暴論)。

 

 

最後に、「君の優しさは傷口だけど君のKNIFE」について私の考えを述べる。

 

小山さんは、2011年に取材として訪れた東日本大震災の被災地で、次のようなファンに出会ったとMyojoのインタビューで語っている。

 

出会った女のコが、『本当に大変だったんです。私NEWSのCD持って逃げました』って言ってくれて。6人で出した最後のCDを大事に持っていてくれた。(中略)NEWSというものが、傷ついた人の心を支えるものになり得ているんだったら、"簡単にサヨナラはできない"って想いが芽生えました

雑誌『Myojo』(集英社 2015年6月号増刊、p.172)

 

 

このファンと出会った当時は、NEWSが4人になるという報告を発表する前で、小山さんは、すでに4人になるということを知らされてはいたが、まだ発表はできないという状況であった。

本人も苦しい中で、それでも「傷ついた人の心を支えるものになり得ているんだったら」と思えることは、小山さんが優しさを持っているからこそであろう。

優しくいる、ということで、時に傷つくこともあるだろうが、その優しさによって傷つくことも含めて、「君のKNIFE」なのだろう。その優しさこそが小山さんの持つ最大の武器なのではないかと私は考えた。

 

……実は、私がこの『MIND CIRCUS』を知ったきっかけは、2016年3月11日に行ったGOATBEDのライブでカバーされていたからだ。一昨日の話である。あまりにもライブで聴いたカバーが美しくて、その衝撃のままにこの記事を書いてしまった。GOATBEDの『MIND CIRCUS』は、多分ライブに行けばいつかは聴けると思うので、もし興味を持った人がいればGOATBEDのライブにも足を運んでみてほしい。あと売野雅勇にNEWSの曲を作詞してほしい。以上。